« 食生活の変貌 | トップページ | 内食・外食・中食 »

残飯市場が消えて

「農業再建」 生源寺眞一 (岩波書店)

今日の飽食日本の私たちには想像もつかないが、半世紀前までは食用に売買される残飯の存在は身近な現実だった、残飯市場は姿を消した。しかしながら、現代の日本社会から残飯が消えたわけではない。むしろ増え続ける残飯の扱いに手を焼いている実態がある。
環境省の「循環型社会白書」(2005年版)によれば、2002年度にトータルで2154万トンの食品廃棄物が発生している。このうち家庭からの廃棄物が1189万トンで、過半を占める。一人当たりでは年間100キロ弱である。問題は、このうちどれほどが再利用されているかである。食品廃棄物全体でも再生利用率は22%と低いが、とくに家庭系の食品廃棄物では2%にもならない。ほぼ全量が焼却もしくは埋め立て処理されているのである。
(中略)
間接的に推測するしかなかった消費段階の食品廃棄物の実態について、2000年に農林水産省による「食品ロス統計調査」がはじめて実施された。これは世帯と外食産業を対象とするサンプル調査である。この調査によると、世帯の食品ロス率は8%であった。外食産業のロス率は5%であり、比較的低いとの印象を与えるが、宴会に限定すると16%、結婚披露宴に至っては24%に跳ね上がる。外食産業の食品ロスは、食品廃棄物のカテゴリーとしては一般廃棄物の事業系に分類される。このカテゴリーの再生利用率も4分の1程度であり、けっして高いとはいえない。

|

« 食生活の変貌 | トップページ | 内食・外食・中食 »

自給率」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/221774/43631800

この記事へのトラックバック一覧です: 残飯市場が消えて:

« 食生活の変貌 | トップページ | 内食・外食・中食 »