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2012年5月19日 (土)

ミネソタのオオカミ⑤~人との関係

オオカミと人間の関係はつまり、人間の土地利用とオオカミの生息域がどう重なるかという問題です。

ミネソタでは、北部が森林、湖水地方、中部南部は畑、牧場とはっきり区分が分かれているようです。しかもアメリカ国内でも有数の農業地帯です。1990年の土地利用の区分地図がありましたので、掲載します。

http://www.mngeo.state.mn.us/landuse/

Photo

人間との相互作用



                     
オオカミはネイティブアメリカンの文化や精神世界では崇められていて、オオカミの頭数を制限したり
景観自然のなかから根絶させるような努力が払われることはない。

 

初期のヨーロッパ人毛皮商人は、彼らの生計を脅かすとか価値の高い毛皮であるとかではなく、オオカミに無関心だった。

 

逆にヨーロッパ人入植者は決してオオカミを評価せず、彼らの故地では既に長いオオカミ迫害の歴史をもっていた。

 

ミネソタでは、オオカミへの賞金制度が1849年にスタートし、1965年まで続いた。入植者は、根拠のないオオカミへの恐れを持っていただけでなく、家畜を殺すことを知っていたし、野生の有蹄類に対しては人間(狩猟者)と競合していた。文化的にはヨーロッパ人入植者にとってはオオカミは無価値であり、根絶すべき種であるとみなされていた。

ミネソタにおいてはオオカミの保護や保全は1960年代前半まで容認されることはなかった。


 

市民の態度


 

一般の人の態度は、1960年代に「環境革命」で著しく変化をはじめた。1966年までに最初の連邦絶滅危惧種法が通過した。その後、オオカミに関する調査やオオカミ支持の教育がなされるなど保護の努力が実際に増加していった。


一部ではオオカミは依然として根絶すべき種であり続けたが、徐々に多くの人がオオカミや、ミネソタにおけるオオカミの長期の生存に関心を持つようになっていった。

 

市民の安全


                              

オオカミが人々を襲撃したり傷害した記録はミネソタでは無い。

にも関わらず、多くの人が最近のカナダオンタリオ州やインドの人々へのオオカミの襲撃記録を引きあいに出して、ミネソタでESAによって完全保護されるようになって以来、人間の居住地周辺で大胆な行動をとるようになったオオカミを見て、人間の安全に対しての脅威に深刻な関心を持っている。


こうした安全への関心を考慮して、一般の市民がその人や家族の生命を守るためにオオカミを捕獲すること、
(take a wolf in defense of human life) が認められている。人間の生命を守るためにオオカミを捕獲した人( A person who takes a wolf in defense of human life )は証拠をすべて保全しなければならない。そしてDNR 保護事務所に48時間以内に捕獲を報告しなければならない。




                              



                                            

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