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2018年5月12日 (土)

【メルマガ】オオカミ復活論入門配信しています 。バックナンバー紹介

20181月から【メルマガ】オオカミ復活論入門を配信しています。

 

よろしければご購読お願いいたします。初月無料です!

http://www.mag2.com/m/0001681617.html  

バックナンバーの内容をご紹介します。要約版です。  

 

201818日 No.1「オオカミの再導入による復活」のゴールはどこでしょうか?

 

 

日本がホットスポットに指定されているのは、日本の自然がとんでもなく豊かだからです。それが失われているのは、過去は人間の開発行為、いまは生態系そのものが、シカを適度な密度に抑える機能をもつ捕食者を欠いているためです。その捕食者を補うことが日本の自然生態系の復元につながります。

 

 

2018115日 No.2「大台ケ原はいかにして白骨樹林になったか~オオカミがいなくなった紀伊半島で、台風とシカの食害が大台ケ原の鬱蒼とした森を壊した」

 

明治14年大台ケ原に登山をしたアメリカ海軍測量艦のS・ジョン艦長が、「大台ケ原には狼が多く」と記録しました。明治38年(1905年)マルコム・アンダーソンと通訳の大学生金井清が最後の一頭を買い求めたころ、奈良県でも毛皮のためにシカを狩り、捕獲奨励金が出てオオカミを狩っていた時期があるのかもしれません。

終戦後の経済復興が始まる昭和26年(1951年)ごろから、大台ケ原の麓では大規模な森林伐採が始まり、林床の草やササを増やし、シカのエサを増加させます。1993年の調査によって推定された最も高い生息密度が63/平方キロ(東大台)と最高値を示しました。

 オオカミがいなくなって森林を伐採し、エサを増やした結果、シカが増えたと考えられます。

 

 

201825日 No.3「伊豆 天城峠は斜面を落ちてきた石で沢が埋まっている。シカの生息密度は平方キロあたり203050100頭?10年で裸地化する斜面」

天城峠登山道は大台ケ原とは別の壊れ方をしています。天城連山は、スズタケが繁茂しササ藪の中で迷って遭難したことさえあった山です。今は、スズタケはまったく見当たらず、根まで掘り返された斜面の土が砂のようになり、雨が土砂を流出させています。沢は、裸地化した斜面から石が左右から転がり、沢は石で埋まっています。

 

2004年平成1610月に初めての特定鳥獣保護管理計画(ニホンジカ(伊豆地域個体群))が伊豆半島のシカ生息密度を調査し、天城山は生息密度が50頭/平方キロを超える地点が多数、中には100頭、150頭のところもあります。

 

この高密度のシカが、スズタケを食べ尽し、斜面を裸にし、崩してしまったのです。

  

 

 2018212日 No.4「ブラタモリ青木ヶ原樹海編で語られなかったシカ被害~3000年の原生林が崩壊危機」

 


「ブラタモリ」という
NHKのテレビ番組で、タモリさんが富士山麓の青木ヶ原樹海と大室山を訪ねていますが、番組では語られなかったことがあります。

 

大室山に生い茂るブナの森は、3000年前からの森です。富士山北斜面に、シカが目立つようになったのは1980年代、そのころはまだシカによる被害は少なく、被害が目立ち始めたのは2000年前後のことでした。

 

 

2000年から2002年、2008年から2009年にかけて行われた調査では、急増の兆しはありませんでしたが、2009年以降、富士北麓・南都留エリアの生息密度が急激に上昇しています。大室山中でシカが急増し、下層植生をすべて食べつくして皆無になり、土が流れ出し、水分を多く含んだ土砂は、青木ヶ原樹海まで押し寄せて、溶岩の壁まで流れて池の水面のように平になっています。

 

 

 

2018219日 No.5「オオカミはどこにいる?アメリカ、ヨーロッパ

  

世界の自然のなかにいるオオカミは、ハイイロオオカミ一種です。ニホンオオカミ、エゾオオカミも、このハイイロオオカミであることが、DNA分析によってはっきりしました。アカオオカミはほぼ絶滅状態で、現在は人工的に繁殖させて元の生息地アメリカ合衆国南部に再導入しようとしています。

ハイイロオオカミの亜種分類では、現在アメリカ大陸には4種類、ユーラシア大陸には11種類(ニホンオオカミ、エゾオオカミを亜種として加えた場合)の亜種があります。この亜種分類は常に見直され、徐々に大きな分類に統合されていて、アメリカ大陸では2015年の段階で5種から4種になりました。従来、亜種の分類は体サイズ、毛色などわずかな違いによるものでしたので、分類の意味がないとみなされる傾向にあります。

ハイイロオオカミの生息地は広く、多様です。北極圏から砂漠まで、どこでも生息していました。北米大陸全域、ユーラシア大陸全域、インド亜大陸やアラビア半島、ヨーロッパ全域、中東、北アフリカの一部にも棲んでいました。ハイイロオオカミは、一時生息地を狭めてきましたが、アメリカでもヨーロッパでも保護動物になり、再び生息地を拡大中です。


201835日 No.6「アメリカ、ユーラシア大陸のオオカミは何を食べているのか」

オオカミはシカやイノシシなど有蹄類を主に食べる肉食獣ですが、実はなんでも食べます。ウサギやネズミも、アメリカ大陸ではアライグマやビーバーなども食べますし、フレッシュな食べ物が手に入らないときには死肉を食べることもよくあります。ときにはベリー類や畑の果物を食べたり、海に近いところではサケの遡上を狙って食べることも目撃されています。

ただ、どこでも自分より少し体の大きなシカ、イノシシ、バイソンなど有蹄類を主な獲物にしています。食べるために使うエネルギーより得られるエネルギーのほうが多くなければ、オオカミは生きていくことができません。シカやイノシシは獲物としてサイズがほどよく、倒しやすい点で優れ、ネズミやウサギでは得られるエネルギーが少なすぎるのです。

 また、オオカミは、豊富である、傷ついているか弱っている獲物を選択します。健康な獲物動物を相手にしていては狩の成功率も低く、オオカミにとって自分もケガをする可能性がある危険な相手だからです。家畜でも同じように健康な牛をオオカミは狙わないと専門家は言っています。

  

 2018312日 No.7「日本に復活したオオカミは何を食べるか」

 

「日本にオオカミを放したって、人間の思い通りにシカを食べるとは限らない」と考える人がいるかもしれませんが、オオカミの生活(生態)と日本のシカの生息頭数から考えれば、シカを捕食するしかないことがわかります。

 ニホンオオカミはサイズが小さく、ウサギやネズミなどの小動物を捕食して生きていたに違いないという誤解も根強いのですが、残っている頭骨のサイズから、ニホンオオカミの体高を計算すると、それほど小さくはなかったようです。

 捕食するのは、やはりシカが中心になるでしょう。いま全国に多く生息し、最も遭遇する確率が高く、肉の量としても群れで食べるのに適当なサイズだからです。

 シカは足が速いし、捕まえるのは大変だ、イノシシの牙も怖い。だから柵の中にいて、足も遅く、柔らかい肉をもった羊や牛などを食べたいに違いない考える人がいてもおかしくありません。でもヨーロッパの研究では、そうではないようなのです。

 スペインの羊放牧地でオオカミの食性を調査したマドリード大学や、ドイツの研究機関ゼンケンベルグ研究所の食性調査でも、家畜はほとんど捕食されていません。畜産農家が粗放な放牧をしている場合は捕食事故がありましたが、オオカミ対策を施すことでほとんど事故がなくなっています。

 

2018319日 No.8「オオカミの群れとイヌの集団~オオカミの群れは家族、幼児と中高大学生を育てる人間の家庭と同じ。子供は結婚して独立します」

オオカミの「群れ」の構成員は父、母、兄弟姉妹の「家族群」です。仔オオカミは幼児から中学、高校、大学までは家で養われ、大学を卒業すると家族から離れて独り立ちする人間のように家族の「群れ」を出ていきます。放浪の後、配偶者と出会って家(ナワバリ)を構え獲物を確保し、子育てをします。

 オオカミの群れについて、テレビ番組や科学系の雑誌などでも「厳格な順位制がある」と解説されることがよくありますが、この見方は、最近になって親子関係を基本とする群れ、に大幅に修正されるようになりました。

 順位制という見方を主張していたのは飼育下での研究者、家族群という見方を主張するのは、野生下でのオオカミ研究者です。飼育下のオオカミは、しばしば限られた場所での不自然な構成の群れをつくり、その観察を通じて力関係や年齢、性別による順位制があると見てきたのですが、それを野生下での観察が覆しているのです。(「イヌの動物行動学」)

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