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« 「日本のシカ」第6章捕食者再導入をめぐる議論(梶光一)のミスリード④ | トップページ | 【メルマガ】オオカミ復活論入門配信しています 2018年9月 »

2018年9月 4日 (火)

【メルマガ】オオカミ復活論入門配信しています 。バックナンバー紹介3

 

20181月から【メルマガ】オオカミ復活論入門を配信しています。

 

よろしければご購読お願いいたします。初月無料です!

 

http://www.mag2.com/m/0001681617.html

 

バックナンバーの内容をご紹介します。要約版です。

 

2018611No.16

【オオカミはなぜ生態系の中でなぜ重要なのか~欧米では必要不可欠な動物と言われています。それはなぜでしょうか】

 

オオカミの存在が生態系のなかでなぜ重要か、人間社会にとってなぜ重要か、を整理しましょう。

・農林業被害の軽減

・さまざまな事故の予防

・生態系被害

それ以上に大きいのは生態系被害です。

植生が食べつくされ、根まで掘り返された表土からは土壌が流出し、植生に依存している小動物、昆虫、蝶はよりどころを失い、何百年もかけて営々と土壌を造ってきた微生物、ミミズは居場所をなくし、生物多様性は激減しています。

・人間社会への影響

そして誰もいなくなり、それが人間社会に土石流、土砂崩れ、山岳崩壊となって還ってくることになります。日本の山は、岩だらけの山、自然になってしまい、美しさを永遠に失います。

・生態系を管理するのは誰か

人間がシカの頭数を管理し、シカが生態系に及ぼす影響までコントロールし、生態系全体を管理することができるのかといえば、それは不可能です。

それがオオカミには可能です。

・イエローストンのオオカミ再導入

その実例をイエローストンで見ることができます。

1995年にカナダで捕獲されたオオカミがイエローストン国立公園に再導入されました。

それから20数年後、オオカミたちは期待以上の働きをしてくれて、イエローストンの自然の回復に大きな影響を与えました。

・シカの頭数抑制効果~カスケード(連鎖)効果

オオカミとシカの種間関係は、森林、草原の植生にとって大きな意味を持っています。

オオカミが復活してシカを捕食する状態が戻れば、シカが減り、一ヶ所に固まって植生を食べ尽してしまうことがなくなり、植生が回復します。植生の回復にともなって小動物も鳥類も、昆虫も蝶もハチも戻り、植生も長いスパンでは拡大する条件が整います。上位捕食者から始まるこうした変化を栄養カスケード現象といいます。

・キーストン種

オオカミのような捕食者を表現するキーストン種、キーストン捕食者。

「キーストン」という言葉そのものは、建築用語から取られたもので、アーチを構成する重要な楔石を指します。日本人はアーチをあまり作りませんし、理解しにくいかもしれません。

・オオカミの捕食はシカの群れの健康を保つ

シカはオオカミの捕食によって、健康な個体だけが生き残ります。群れ全体が健全に保たれるのです。この現象を「衛生効果」と呼んでいます。

・オカミはシカを減らす

 

2018618No.17

【シカが減ればオオカミも減る~オオカミは、シカやイノシシ等のエサ動物が減れば、自然と減っていくので、生息密度は高くならない】

 

こんなバカなことを書いている本があります。

「オオカミの復活などとバカなことを言ってはいけない。三百万頭のシカを減らすために何万頭のオオカミが必要か想像してみてほしい。何万頭ものオオカミが日本の山野を駆け回る姿など絶対に見たくない」

シカは高密度化し、オオカミは群れ単位でナワバリが横に広がっていきます。だから何万頭ものオオカミが駈け回る姿など見たくても見られません。大陸全部を見渡す神の目をもたない人間にはせいぜい10頭のオオカミが見られるだけです。

 

201872No.18

【東大千葉演習林の一般公開~鴨川周辺は千葉のシカの中心生息地、植生の被害から見ると、生息密度は1020頭で急増中と思われる】

 

◎ディアラインが広範囲で広がって下層植生がみられず

◎植生が剥がれたあとの急斜面では潅木の足元から砂が流れだしていた

◎シカの生息密度は、およそ1020頭/平方キロと思われ、すでに急増期に入っているかもしれない

50年後には、東大演習林は(だけではなく、房総半島の中央付近です)、鳥取砂丘のような巨大な砂丘、あるいはサハラのような砂漠地帯になってしまうかもしれません。

 

201879No.19

【首都にも迫るシカ増加の波~檜原村大羽根山から生藤山、陣馬山、高尾山のシカ被害】

 

全国的にシカの増加が広がっていますが、東京など都市の人間には関係ないように思われがちです。そうではなく、東京に住む人たちにも大いに関係があることを感じさせるのが、高尾山へのシカの接近です。

ビジターセンターで聞いてみたところ、こんなことを教えてくれました。

20171111日に行われた高槻成紀さん(麻布大元教授)の講演(タイトル「高尾山のシカ」)の後、ビジターセンター(つまり山頂)周辺を歩いているときにもオスジカの鳴き声が聞こえた。当然食痕も見つかった。

・高尾山の北側斜面にはもう多くなっている。

・陣馬山では既にシカの食痕がはっきりと確認できる。

・景信山周辺ではセンサーカメラに写っていた。

3年くらい前から急に増えた

北側斜面は杉林が多く、林床はアオキが繁茂していますが、高槻さんの講演でも、「最初にアオキがなくなる」と話していたといいます。

まだごく一部ですが、まさにアオキがなくなっていました。

陣馬山では植生被害の調査のため柵が設けられましたが、シカ対策はまだ立ち上がっていないようです。

 

2018716No.20

【イエローストンのオオカミ再導入~1926年オオカミ根絶から始まったエルク増加、木々の劣化、河川の変化】

 

オオカミ再導入というアイデアの大成功例がイエローストン国立公園です。1995年と1996年にイエローストン公園内に31頭、北部ロッキー山脈に35頭のオオカミを放し、今では公園内、北部ロッキー山脈あわせて1900頭を超えるまでに増えています。

Northern Rocky Mountain Wolf Recovery Program 2015 Interagency Annual Report

によれば、2015年時点で、アイダホ州786、モンタナ州536、ワイオミング州382、オレゴン州110、ワシントン州90、合計で1904頭になります。

その再導入の経緯や結果について、あまり詳細には知られていないので、整理してみようと思います。まずオオカミがいなくなったイエローストンに何が起きたのか。

・エルクが激増したイエローストンで何が

「捕食者なき世界」には、1996年春にはじめてラマー川流域を訪ねたオレゴン州立大学で水文学を研究するロバート・ペシュタが見たものについて書かれています。

「あまりの惨状に唖然となった」「声も出なかったよ。ラマー川の土手に緑はなく、川岸はぎざぎざに削られ、垂直に落ち込んでいた。数千年かけて積み重ねられた川辺の土壌が、この数十年の間に春の雪解け水と夏の豪雨に削られて海の方へ流された。木は数えるほどしか生えておらず、下草はなく、樹冠も木陰もない。つまり、鳥たちが暮らせる場所はなくなっていた。かつてそのあたりでダムを造っていたビーバーはもはやいない。あるべき生命の輝きがことごとく失われていた。「川は崩れ落ちようとしていた」とペシュタは嘆いた。」

 

201886No.21

【イエローストンのオオカミ再導入計画~1994年最終影響評価書に挙げられた5つの代替案】

 

FEISは、オオカミ再導入を推奨していますが、他の選択肢として代替案(alternative)も用意していて、他の選択肢も検討しましたよ、という体裁になっています。

その代替案とは、(再導入案含む)次の5つです。

 

1. 実験個体群の再導入(FWS提案)

2. 自然回復を待つ(No Action

3.       NO WOLF オオカミは不要(オオカミ排除)

4. オオカミ管理委員会(州管理の非実験個体群再導入)

5. 実験個体群でないオオカミ再導入案(ESAの下での非実験個体群再導入)

現在の為替レートで考えれば、実行された再導入にしても計画案段階では、実施までにかかる費用予測は675万ドル、7億円程度にすぎませんし、広大なイエローストンとアイダホ州をカバーするオオカミ管理費用は48万ドル、5200万円程度です。

オオカミ再導入に「莫大な費用がかかる」とおっしゃる方もいますが、シカ管理にかかっている費用が年間およそ1000億円と言われていることを考えれば、ほんのわずかな費用ですみます。

 

2018813No.22

1994年イエローストンへのオオカミ再導入計画最終影響評価書(FEIS)から推奨プラン~実験個体群、オオカミの駆除、増加推計】

 

1995年に実際に実施されることになったオオカミ再導入案は、どのような内容だったのか。

この計画では年に10頭ずつ、4年に渡って再導入することになっています。1994年に開始して、9年後2002年には129頭にまで増える計算です。

が、実際には、イエローストンでは捕獲したペアが馴致期間を終えてすぐににこどもを生んだこともあり、2年間で31頭を導入して、その後すぐに定着し子どもも増えたことから、4年は必要ないと判断され、終了しました。

 

2018820No.23

【イエローストンへのオオカミ再導入~1995年、1996年に起きたこと。オオカミは公園の外へ出て家畜を襲って駆除されたのか?】

 

19953月、ようやくイエローストンへのオオカミ再導入が実現しました。

国立公園局は、再導入終了後の1997年、「イエローストン・ウルフ・プロジェクト・アニュアルレポート19951996年版」を公表しています。

リリースされたオオカミたちは、決してすべてが最初から公園内に留まっていたわけではなく、馴致のための囲いから出されて、何キロも遠くに走ってしまったペアもいたのです。それを再び捕えて、公園内に戻すという管理が続けられました。

 

こうした2年間におきた事実だけ見ても、「公園を出たオオカミはすべて射殺されている」とか、「日本でオオカミを放したが最後、取り返しのつかないことになる」といった批判は、見当違いといわざるを得ません。

その後、公園内のオオカミの個体群は順調に拡大し、2002年までには予定どおりに成長しました。

  

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