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2018年9月16日 (日)

「日本のシカ」 第6章 捕食者再導入をめぐる議論(梶光一) のミスリード②補足

 

「日本のシカ」 第6章 捕食者再導入をめぐる議論(梶光一) のミスリード

 

http://nikkokekko.cocolog-nifty.com/wolf/2018/08/6-9a10.html

の補足です。

 

上記記事では2015年のシンポジウムには触れませんでしたが、報告書も公開されているので、誰でも参照できるようになっています。マッカロー博士は、2015年のシンポジウムでも、最大限の言葉を使ってオオカミ再導入を奨めています。

 

 

研究報告特別号 第1

知床博物館研究報告特別号 第1集(2016229日発行)

 

シンポジウム「知床国立公園における野生動物の保全と管理2015」報告書

「知床–イエローストーン国立公園シンポジウムに対するコメント」デール R.マッカロー

 

 

http://shiretoko-museum.mydns.jp/_media/shuppan/kempo/s108s_mccullough.pdf


 

コメントの最後の部分を読んでください。

梶光一氏の文章でも、マッカロー博士のこの提言をさらっと流してインパクトを弱めるように要約して書いていますが、特に最後の部分はよく読むべきだと思います。

 

 

 

日本の一般市民は,将来のいつかの時点で,北海道の生態系の中でのオオカミの役割について,もっとバランスのとれた理解に達するだろう.その時,イエローストーンの時と同じように,オオカミの再導入プログラムを受け入れる方向に進むであろう.現在の否定的な態度は,生態系の中でのオオカミの長所や短所,生態系の本来の要素の復元,シカ個体群のコントロールといった利点と,家畜やその他の人間の関心事に対するオオカミによる被害とのトレードオフの検討に基づいた,よりバランスのとれた視点にとって代わられるであろう.そしてエゾシカの個体数調整や柵の建設にかかるコストと,(オオカミによる)家畜被害による損失とを比較すれば,どちらが高コストであるかは客観的にみて明らかである.

 

いずれにしても,オオカミの分散を抑制するための柵を知床半島の基部に建設することは,最初のステップとして必要だろう.そして私が2005年の本の中で示唆したように,残された課題は,日本の市民がいつ,オオカミ再導入プログラムを受け入れる準備が整ったという判断を下すのか,という点である.

矛盾なく言えることは,自然豊かな国立公園(知床は1964年に指定)や世界自然遺産地域(知床は2005年に登録)というものは,本来の生態系を守り,それを可能な限り長期にわたって永続させることを目指している,ということである.知床は,その動物相にオオカミを欠いている限り,いつまでもそのゴールに到達できない状態に陥るであろう. 

 

 

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