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オオカミの生態

2016年3月17日 (木)

オオカミ復活が必要な理由?オオカミは生態系の扇のカナメだから!

今までは、自然を壊すのは人間だけだった。


 

たとえば・・・

●ブルドーザーが森を切り開き、コンクリートで固める=動物の生息地を壊し、植物をつぶしてしまう。



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●農薬を散布し、小さな動植物を殺し、生き物のつながりを壊してしまう。



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●毛皮のために野生動物を乱獲した。




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2015年2月 5日 (木)

オオカミと人間の狩猟、違いは何か

オオカミと人間の狩猟、違いは何か

オオカミがいない日本、頂点捕食者の役割は人間がやらなきゃ、という人は多いが、、、、

人間の狩猟とオオカミの狩、何が違うのだろうか。

オオカミには増えすぎた鹿を減らせないという人もいる。

人間は増えすぎた鹿を減らせるのだろうか。

それぞれの狩の特徴に答えがある。

まずオオカミはシカを捕食する。これが大前提である。オオカミとシカは共進化してきた。世界中のどこでもオオカミはシカを追いかけ、シカはオオカミから逃げるために能力を磨いてきた動物だ。

オオカミの狩は、弱い獲物を捕食する。幼獣、老齢個体、怪我や病気の個体。

年齢や雌雄で分類すると、時期により違いがある。シカに子どもが生まれる春から秋にかけては、幼獣を捕食する。冬に近くなってくると幼獣も体が大きくなり、強く賢くなって容易に捕食できなくなるため、捕食の確率が低下する。代わりに捕食されるのは弱ったオスだ。まず老齢個体が対象になり、次に繁殖で体力を使い果たした個体が、冬の雪で行動を鈍らせたときに狙われる。成獣のメスは年間通じて捕食の確率は一定である。

オオカミが増えすぎたシカを減らせない例として挙げられるのは、ロイヤル島のムースの例である。体重800キロから1トンにもなる世界最大のシカであるムースは、健康であれば、さすがのオオカミにもそう簡単には捕食することができない。だからといってムースが増えすぎたままオオカミは何もできなかったかというとそうではない。

ロイヤル島でムースが増えすぎたまま数年がたったある冬、大雪が降った。肩高2m近いムースも行動を鈍らせるような大雪だった。その年、オオカミはチャンスを逃さずムースを大量に捕食した。ミッチ博士は、「オオカミは殺される理由のあるものだけを殺す」と総括している。増えすぎて減らせないように見えても、気象条件や他の環境要因が味方したときを逃さない。ムースのような大型のシカでさえ減らす力をもっている。

そして、狩は、彼らが生きていくための「食べる」行為であり、フルタイムジョブだから、休みはない。

この狩の特徴は、以下のような結果をもたらす

幼獣を捕食することで頭数を減らす

毎日追い掛け回すため、シカの生息場所を分散させる

老齢、怪我、病気、特に伝染病の個体を捕食することで、シカの群れを健全に保つ

一方、人間の狩猟の特徴はなんだろうか。

アメリカやカナダでは人間の狩猟によるシカの内訳を分析している。狩猟で捕獲するシカの年齢分布、雌雄分布は、個体群の構成比率とほぼ同じである。つまり人間の狩猟者は、シカを選択的に捕獲することはできないことになる。遭遇する偶然に左右されるからだ。多少の選択をするとしたら、幼獣は撃てない、大きな角をもつオスを狙いたがる、ということだろう。

また、人間の狩猟には行動の制約がある。人間よりシカの行動範囲は広い。狩猟者が行けない場所でもシカは草を食んでいる。しかも、猟期は主に冬に限定される。シカもイノシシも子どもは成獣になり、素早く、強く、賢くなる時期だ。最も手ごわい時期に対峙しなければならない。狩猟者の出動も毎日というわけにはいかない。パートタイムジョブの狩猟者なら、猟期の土日が活動日である。また有害駆除、管理捕獲の獲物の大半は食べるためでさえない。オオカミにとっては大雪の冬はチャンスだが、人間の狩猟者にとってはそれどころではない。したがって人間はシカの弱点を衝けない。

だから人間がシカの頭数をコントロールするのは大変だ。過去の歴史で人間がシカを減らしてきたのは、本当にオオカミと同じように常にシカを捕食していた時代(それがあったのかどうかわからないが)か、欲に駈られてやたらめったらと獲りまくった近代(16~19世紀)の話だ。そのどちらもない現代、シカを人間が減らすことは至難の業である。

アメリカでオオカミの再導入復活、自然復活に反対し、狩猟対象動物に戻せと主張してきた大きな勢力の一つは、狩猟者(スポーツハンター)だ。その狩猟者のオオカミ反対の理由は、「オオカミは俺たちの獲物を減らしてしまう。おかげでハンティングの割り当てが減らされるはめになる。オオカミが悪いのだ!」ということなのだ。スポーツハンターにとって、獲物の密度は高いほどいいからだ。

アメリカの狩猟者団体が、「オオカミはシカを減らす」と言ってくれている。

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2015年1月22日 (木)

Dr. Wolf  D・ミッチ博士来日決定!【オオカミシンポ2015:復活と保護】

2015年、日本オオカミ協会は、オオカミの世界の第一人者、D・ミッチ博士を招聘し、全国でシンポジウムを展開します。


日本オオカミ協会ホームページ

http://www.japan-wolf.org/

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2015年1月18日 (日)

D.Mech デイビッド・ミッチ オオカミ博士 Dr.Wolf

日本オオカミ協会がミッチ博士を招聘し、6月にシンポジウムを開くことになった。

その詳細はもうすぐ公開されるが、その前に、ミッチ博士のことを紹介しておきたい。

デイビッド・ミッチ博士は、オオカミ研究の世界では、最も長く、最も深くオオカミを知る、第一人者として誰もが認めている。

http://www.davemech.com/index.html

http://www.davemech.org/

このサイトは、まるごとミッチ博士のものだ。(名前の読み方をMeechと書いているが、本人に聞いたらミッチでオーケーと言っていたらしいので、ミッチとする)

 現在も、米国地理学研究所上席研究員、国際自然保護連合(IUCN)オオカミ専門家会議議長、ミネソタ大学生物学科講師、インターナショナルウルフセンター理事である。

 彼はオオカミと獲物動物との関係を50年以上もミネソタ州や世界中で研究してきた。一九七〇年の彼の本『オオカミ』、そしてイタリア人研究者ボイターニとの共著「Wolves: Behavior, Ecology, and Conservation 」

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は、オオカミの生物学書の決定版だ。彼はアラスカ州のデナリ公園(アドルフ・ムーリーがマッキンリー山のオオカミを研究した)で、そしてカナダ北極圏のエルズミア島でも、オオカミの調査を始めた。彼はナショナルジオグラフィック協会のテレビの特集番組に登場し、名誉ある世界自然保護連合(IUCN)のオオカミ専門家会議の座長をつとめている。

2014年11月16日 (日)

オオカミセミナー【写真家大竹英洋講演会】

日本オオカミ協会主催
  

 

第14回 オオカミ オープンセミナー


  

写真家大竹英洋 をお招きしオオカミのいる森の魅力を伺います。

 

 

 「北米ノースウッズにオオカミを求めて」

 

日時:2014年12月14日(日)14時~17時

会場:雑司が谷地域文化創造館 第1会議室B

     東京都豊島区雑司が谷3-1-7

     千登世橋教育文化センター内

電話  03-3590-1253 

参加費:1000円

http://japan-wolf.org

申込・お問合せ:

日本オオカミ協会 朝倉まで:hag04231@nifty.com

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「ぼくはいつか野生の息づく、豊かな自然のなかで暮らしたいと思っていました。そこにはどんな生き物がいて、日々どんなふうに暮らしているのか、とても知りたかったのです。しかもこの森には、日本ではすでに絶滅してしまった野生のオオカミがいると聞きました。ぼくは野生のオオカミが歩くすがたを、この目で見てみたいと思いました。」         

 福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集「ノースウッズの森で」より

 



はたして大竹氏はオオカミに出会うことができたのでしょうか…

当日のお話をお楽しみに。

大竹英洋 (おおたけひでひろ)

1975年生まれ。写真家。一橋大学社会学部卒業。北アメリカ大陸北部に広がる湖水地方「ノースウッズ」をフィールドに、野生動物や人々の暮らしを撮影。人間と自然とのつながりを問う作品を制作し、雑誌、絵本、写真展などで発表している。ナショナルジオグラフィック日本版 Webナショジオで写真エッセイ「ノースウッズの森へ」連載中。

2013年10月30日 (水)

ルーマニアの「街のオオカミ」~ティミッシュの物語

ティミッシュというオオカミの名前、映像のなかに登場する。どんなオオカミなのか、是だけの映像ではわからなかったが、国際オオカミシンポジウム2013を記念して集められた研究者たちの印象に残ったオオカミの物語「wild wolves we have known」に、「ティミッシュの物語」が掲載されていた。そこで初めてわかったティミッシュの素顔。

http://www.youtube.com/watch?v=-WAEYEe0Sok&feature=autoplay&list=PLF4B06FEE19DBCABA&playnext=2


BBC: Mother Wolf Epic Journey to Feed Cubs


 1995年、たまたま捕まえて、発信機をつけたオオカミが大変なスターの卵だった。

 彼女は人口28万人の町の近郊に棲む。2000m級の山のティミッシュ渓谷にいるので、研究者に「ティミッシュ」と名づけられた。そこはブラショフという町の郊外だ。

 観測を始めた年に子どもが産まれ、巣穴を研究者が探し当てた。巣穴のある谷の入り口にはきこりが住み、、犬が2頭いたが、オオカミがすぐ裏にいることは何も気づいていなかった。24時間体制で追跡した。羊牧場が襲われている気配もないが、彼女は毎晩出かけていく。その行き先を追いかけていくと、彼女は街に入っていった。川を渡り、鉄道やトラックの行きかう国道を横切って着いたのは、町中のごみが集まるごみ捨ての山だった。彼女は残飯を食べているのだろうか。研究者が昼間、その山を調べると、そこには残飯を漁る犬、猫、ネズミがうじゃうじゃいたのだ。

 子育てで遠くに行けない期間、夏すぎまでは、ここで猟をしていた。帰り道は明るくなり、人々が仕事に出かけ、散歩に出る時間だが、誰もオオカミを気に留める人はいなかった。

 BBCが彼女を取材し、1995年に放映した。とたんに彼女は「街のオオカミ」としてスターになり、生態学者は誰もが彼女のことを知りたがった。日本を除いては。

 研究者(クリストフ・プロムバーガー)は、報告書にこう書いた。

「ティミッシュとその家族は、食べるものがあり人間がオオカミの存在を受け入れることができるなら、オオカミがほとんどどこでも生きられることを証明した」

2013年6月28日 (金)

オオカミの能力、イヌの能力

北海道・風蓮湖の野犬、エゾシカ襲う タンチョウも被害「行政、早く対応を」

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/476263.html

 風連湖畔に、数年前から野犬が住み着き、いま10頭くらいがまとまって行動しているらしい。水の中でエゾシカ狩をするなんて、なかなかやるじゃないか。

 イヌがここまでできるというなら、オオカミはもっとうまくできるだろう。以前の記事では、イヌとオオカミの能力の比較をしてみたが、そのときはもっと重大な違いがあることに気づいていなかった。風連湖のイヌたちのニュースを見て、もう一度そのことを書いておくことにした。

 「イヌにオオカミの代役が務まるか」という質問への答えは、「否」である。

オオカミの代役を探すのなら、その前に、オオカミの機能、果たしている役割をはっきりさせなければならない。

 オオカミの生態系内での役割は、「キーストーン捕食者」である。

 キーストーン捕食者は、シカを捕食し追いまわすことで、生態系の中のどんな小さなことにも影響力をもっている。シカを抑える役を担うことでイエローストーンでは河川の生態系までもが好循環を始めた。

 そしてその影響力はどこからくるかというと、オオカミがナワバリを毎日何十キロと巡回して、エサが獲れそうだと見れば、その持久力を生かしてシカを追い掛け回すことからくる。ナワバリ内を満遍なく、常にかき回しているようなものなのだ。

 そうしなければシカはオオカミの来ない場所に留まり、やはりその場所の植物を食べつくすだろう。ただ捕食するだけでない効果を、オオカミの能力はもっている。その影響力はシカを常に警戒させ、走らせていることだ。

 イヌにその力があるかというと、ない。実は人間にもない。何万ヘクタールを満遍なく毎日見回るなんてことはどちらにもできないからだ。

 それに、今回の野犬が、常にシカを捕食することを狙って動いているかどうかは疑問だ。たまたま出会って捕食する機会に恵まれたから、というのではヒグマと同じだ。


機会捕食者では、キーストーン捕食者の役割は務まらない。


2013年5月19日 (日)

オオカミは危険か?オオカミ生息地の人々⑥~各国政府行政機関、保護団体の公的見解

オオカミ生息地の行政機関や、保護団体がオオカミに関するQ&Aや解説をしているHPがいくつかある。

その回答が、「オオカミの危険性」について、どのように回答しているか、見てみる。

●アメリカ合衆国 魚類野生生物局

(USFWS)

オオカミは人間、とりわけ小さな子どもには脅威になるか

野性のオオカミが人間に対して攻撃的な行動をとることは稀である。アラスカとカナダには、現在5万9000から7万頭のオオカミがいる。2002年に出版されたアラスカとカナダでのオオカミと人間の遭遇のケースヒストリーに記録されたオオカミと人間の遭遇の情報によれば、1970年以来、狂犬病ではないオオカミが人を咬んだ16件の事件のうち、6件は深刻なケースだった。その報告書が書かれて以降では、カナダのサスカチワンで、2005年にオオカミに人が殺された。それは、オオカミが規則違反のゴミ捨て場で餌付けされ、人なれした状況だったらしい。2010年には、アラスカで郊外をジョギング中の女性がオオカミによって殺された。

野生のオオカミは一般に人に対して臆病で、人間との接触を可能な限り避ける。しかし、どんな野生動物でも、追い詰められたり、傷つき、病気になった場合、あるいは、人為的な餌付けのような行動を通じて人に馴れたような場合には危険になる。人はオオカミが人間に近づいたり人間が与えるえさに依存するようになる行動を避けるべきである。

●インターナショナルウルフセンター(アメリカ合衆国)

(IWC)

ミネソタ州最北部イリにあるオオカミを飼育し、一般公開している民間施設。オオカミに関する情報発信源。

ミネソタ州では北部に州の3分の1ほどの面積でオオカミが生息している。推定頭数は約3000頭。隣接するウィスコンシン州、ミシガン州を合わせると、五大湖周辺にオオカミは約5000頭生息していることになる。

オオカミは人間にとって危険か

その答えは、一言でいってNOだ。典型的なオオカミは人間を避ける。

しかし!北アメリカでは、野生のオオカミが人を襲ったとする詳細な話もいくつかあり、また目撃者はいないけれども、2005年若い男性が北サスカチュワンで、オオカミの攻撃で結果的に死亡したと2007年の審問で判定された事件がある。オオカミが人を殺したという話は、インドやロシア、中央アジアの一部で繰り返し主張される。野生動物が人に慣らされたとき、特に餌付けされたときに人間への恐れをなくすということも事実である。大型捕食者、オオカミは人を殺す能力は確かにある。しかし、オオカミや他の野生動物にそのような行動をとらせることはすべきでないし、ハイカーやキャンパーは不慮の事故を防ぐための必要な予防策は講じておくべきである。

●ミネソタ州 自然資源局(アメリカ合衆国)

(ミネソタDNR)

ミネソタ州では北部に州の3分の1ほどの面積でオオカミが生息している。

オオカミは人間にとって危険か
その答えは、一言でいってNOだ。

典型的なオオカミは人間を避ける。しかし!北アメリカでは、野生のオオカミが人を襲ったとする詳細な話もいくつかあり、また目撃者はいないけれども、2005年若い男性が北サスカチュワンで、2010年アラスカで、オオカミの攻撃で結果的に死亡したと判定された2つの事件がある。

北アメリカでオオカミが人間を襲ったことは稀であり、結果としてよく理解されていない。インドやロシア、中央アジアの一部でオオカミが人を殺したという話は、繰り返し主張される。野生動物が人に慣らされたとき、特に餌付けされたときに人間への恐れをなくすということも事実である。大型捕食者、オオカミは人を殺す能力は確かにある。しかし、オオカミや他の野生動物にそのような行動をとらせることはすべきでないし、ハイカーやキャンパーは不慮の事故を防ぐための必要な予防策は講じておくべきである。

人々はオオカミや他の動物が人間を傷つける潜在能力があることを注意しておく必要がある。


●ウィスコンシン州自然資源局(アメリカ合衆国)

(ウィスコンシンDNR)

ミネソタ州と隣接する州北部に約800頭が生息。ほぼすべてのパックがナワバリまで把握されている。

オオカミとともに生きる

大地を共有する。

オオカミは一般的には人に対して臆病で接触を避けている。

しかし、どんな動物も追い詰められたり、傷ついたり病気になったり、あるいは餌付け等により人なれした場合には危険になりうる。オオカミやクマのような大型捕食者の場合、特にこれらの動物が人間の近くに来ないよう、食べ物に依存することにならないようにすることが重要である。

●モンタナ州 魚類野生生物・公園課(アメリカ合衆国)

(モンタナ FWP)

モンタナ州は、イエローストーン国立公園にオオカミが再導入されたと同時にロッキー山脈にオオカミを放獣している。一時は北部ロッキー全体で1600頭くらいまで増えていたが、絶滅危惧種法(ESA)のリストからオオカミがはずされ、オオカミ猟が可能になっているため、狩猟により減少していると思われる。


Q:モンタナ州は公共の安全に関心を払うべきか?

A:オオカミは一般的に人間を恐れ人間の安全を脅かすことは稀である。

過去100年、人間が傷つけられたという話はいくつか書かれているが、オオカミによる死亡事故はなかった。しかし、オオカミが人に近づいてくること、建物の周りを徘徊し、家畜や家犬の周りをうろうろすることは普通ではない。このような行動は、囚われた後に放されたオオカミや、人間の食べ物に餌付けされた、あるいはウルフドッグに典型的なものである。野生のオオカミは一般に人間の居住地域周辺をうろついたり、何かを探し回るようなことはしない。

Q:モンタナ州民はオオカミを見つけたらどうすべきか?

A:目撃情報を州FWPか連邦FWSに知らせてほしい。

彼らの人間への警戒心にも関わらず、特に「都市と自然の境界」といわれるような森やその他の環境ではオオカミは人間に極めて近い自然生息地を使うこともある。この季節、他の肉食獣、ブラックベアやマウンテンライオンよりも、ハイイロオオカミを見る機会が多いだろう。オオカミは道路や使いやすい回廊、鉄道路を移動経路としてよく使う。足跡や糞がよく道路で見つかる。マウンテンライオンは獲物の食べ残しを深い藪の中に隠したがるが、オオカミは食べ残しを景色のよい、オープンな地域に残していく。

オオカミはまた、マウンテンライオンやクマがしようとしない、開けた森や草原を横切って移動する。そしてオオカミは家族で生活しているので、1頭ではなく一度に多く見られるかもしれない。

●ドイツ ザクセン州ラウジッツ地方

(ドイツNABU)

ポーランドから移住してきたオオカミが定着し、現在ポーランド領内も含めて約70頭生息している。

市民への情報提供、グリム童話とは違う

コウノトリが赤ちゃんを運んでくるということを誰か信じているだろうか?誰もいないだろう。しかし私たちがオオカミに関して考えていることはまだ、伝説と偏見で決定されている。人々の考えを変えるために、NABUはオオカミに関する市民教育として、子供向けの童話に代わる事実に基づく情報を提供している。

●カナダ オンタリオ州

カナダアルゴンキン公園

カナダはオオカミの一大生息地で、カナダ全体では6万頭とも言われている。オンタリオ州では生息頭数はよくわかっていないが、2005年まで400~500頭が毎年捕獲されてきたことが公表されているため、それを基にすれば、数千頭という単位だろうと思われる。

オンタリオ州 自然資源省

オオカミは一般的には臆病で人間を避ける。しかし、もし人間から簡単に近づける食べ物を連想するようになってしまったら人間に対する恐れをなくしてしまう。このようなことが起きたら、オオカミは白昼キャンピングエリアや家、人間に近寄ってくるオオカミを見られるかもしれない。オオカミを見ることは、忘れられない記憶だ。人間に対する攻撃的な行動は通常はないが、オオカミが近づいてきたときは注意が必要だ。

カナダThe Wolves Ontario! project

質問:オオカミは人間が怖れなければならない凶暴な動物ではありませんか?

回答:オオカミをちらっとでも見る機会に遭遇することはめったにありません。オオカミは人間を恐れる傾向があり、うまく人間を避けている動物です。北アメリカで健康なオオカミが人を殺した例がありますが、そのオオカミは残飯で餌付けされ、人間への恐れをなくしたようだという証拠が示されています。ほとんどの野生動物のようにオオカミは人間の行動に反応します。攻撃のリスクは、人間が野生動物の生息地でいかに行動するかにかかっています。オオカミの攻撃は極めて稀ですが、キャンパーやハイカー、他の自然愛好者は、オオカミの国に入るときには責任ある行動で、用心して歩きましょう。

●ルーマニア 哺乳類保護ワーキンググループ

ルーマニア国内には約4000頭のオオカミが生息している。

オオカミが人間を咬むか?

ルーマニアでは、オオカミが人を襲ったという現実的なデータはない。

ある研究(2002年リンネル他―The fear of wolves)によれば、ルーマニアでは41件のオオカミが人間を襲った事件が知られている。41件中33件は間違いだったことが証明され、8件だけが実際にオオカミが人間を襲った例だとされている。そのうち2件はハンターが傷ついた動物を棒で止めようとした狩猟宴会でのものだった。(ハンターはそれぞれがわなにかかったオオカミを棒で殺そうとする)他の6件は、羊飼いが追い詰めた動物を殺そうとしたときに起きた。「オオカミの攻撃」はすべてのケースで、実際にはオオカミの防御的行動だった。


2013年5月14日 (火)

オオカミは危険か?オオカミ生息地の人々⑤イエローストーンの警告標識

イエローストーン国立公園には、野生動物に近づきすぎることを警告する標識があります。

たとえば・・・

クマ:100ヤード以上離れろ

バイソン25ヤード以上離れろ

エルク:●●ヤード以上離れろ


ところがオオカミについては標識がありませんでした。

そこである人がレンジャーに尋ねました。

「オオカミからはどのくらい離れればいいですか?」

レンジャーは笑って答えました。


「近寄れるものなら、近寄ってみなさい」



2013年4月28日 (日)

オオカミは危険か?オオカミ生息地の人々④イタリアの場合

イタリア・アブルッツィ山地のオオカミとヒト

エリック・ツィーメン「オオカミ」より

1941年スウェーデン生まれ。1967年北ドイツでオオカミを飼育、研究を続ける。WWFの委託によりイタリアオオカミの生態調査を行う。

「オオカミ」の後半は、イタリアでの調査に関する記録だ。

その調査地がどんな地域で、そこで最初に住民とどんなやりとりがあったのか、が書かれている。

オオカミ生息地の人々がどのような感情をもっているのか、非常に興味深いものがあり、抜粋で引用する。

まず調査地点の地域の概要である。

日本でいえば、首都からの距離、農地の点在する様等で日光か、八ヶ岳に似た地域だ。

http://www.youtube.com/watch?v=8MZTg9Ycj2w&feature=related

このような地域。



******************

ローマの東、アペニノ山脈の最高峰地域であるアプルッツィ山地 1972年当時25頭のオオカミが生息すると推定されていた。面積1700平方キロ(17万ha)

アブルッツィはアペニノ山脈の中心部である。この地域は北はアペニノ山脈の最高峰(コルノ山2914m)を含むグラン・ガッソディタリアが境をなし、西ではシレンテ山(2300m)が、東はマイエッラ山塊(アマーロ山2793m)、南はペトローソ山(2249m)を含むアブルッツィ国立公園が境をなしている。この地域の大部分は、ラクイラを主要都市とするアブルッツィ地方に属する。

気候は海洋の影響を強く受けていて、年間降水量は1300mm、降水日は年間110日、冬には高度1000m以上のところではふつう雪に覆われる。

北部はほとんど森林がないのに対し、標高1100~1800mの東部と南部の地帯では、密生したブナ林が急斜面をおおう。国立公園のいくつかの場所には松の原生林がある。その森の上方にはまず広大な牧草地帯が広がり、それがやまて岩だらけの草木のない高山地帯へと移行している。1100mより下方では、ヨーロッパブナがクマシデ(カバノキ科)とオークに押しのけられている。ここにもやはり広い牧草地帯があり、山間地ではトウモロコシや穀物の畑がある。さらに低い海抜700m以下の場所ではブドウ、果物、野菜そして穀物が栽培されている。

800m以上の地帯ではヒツジが飼われている。地元の群れはたいてい小さく、まれに100~200頭のヒツジと数頭のヤギといったところである。雪が積もっていない限りン津も冬も群れは毎日村と境をなす牧草地に話され、夜間は村の中にある石造りの家畜小屋に収容される。夏の間だけヒツジの一部はもっと高い山地にまで追い立てられ、その場合は夜間もそこの柵囲いに収容される。このような地元の群れにくわえて、夏には低地の大きな群れが山地に来て、6月の中旬から10月の終わりまで草を食べる。こうした群れは数千頭におよぶこともある。これらのヒツジも日中は牧羊者とイヌによって見張られ、夜間は柵が濃いに収容される。ここではスコットランドなどでふつうに見られるような、ヒツジが昼も夜も広大な地域に散らばって、見張りもなく草を食べる放し飼いはなかった。ヒツジの数が最近50年減り続けてきた一方で、ウシの飼育がやや上昇傾向にある。ウシは夏には山地で自由に草を食べる。

人間は主に山の低地に住んでおり、村や多くの小さな町、そしていくつかの大きな町がある。人口密度はアブルッツィ地方全体で1平方キロあたり109人である。高いところには、山麓から高度1100mまでの場所に小さな村がある。ここでは1平方キロあたり平均29人が住む。今世紀(20世紀)中ごろまでにはこれらの地域からの離村が相当あった。いくつかの村はまったく無人となった。ここ数年観光が盛んになるにしたがって、いくつかの地域ではそれとは逆の人口移動がはじまった。

アブルッツィの南部には約60から100頭からなるクマの小さな残存個体群、アペニノ最後のクマが生息している。シャモア(ウシ科)は国立公園にいる約500頭の小さなコロニーを除いて絶滅した。1972年に再移入の試みが国立公園ではじまった。イノシシもやはり姿を消していたが、現在ふたたび自然に分布を広げている。オオカミは、ルイージ・ボイターニが持っていた情報では、森林にかなりおおわれたマイエッラの一部と国立公園での報告だけだった。

(中略)

この地域でまず最初に村で唯一の飲食店「バー」で男たちの話を聞いた。

男たちは私たち(ツィーメンとボイターニ)にあれこれと尋ねた。なぜオオカミを保護したいのか、オオカミは何のために役に立つのか、そそてオオカミが怖くないのかと。

私たちも「なぜ怖がらなければならないのか」と聞き返した。ここの人たちがオオカミを危険な存在とみなしていることに驚いたからである。

オオカミが人を襲うということを、一度でも聞いたことがあるのか、と彼らに尋ねた。

「いいや、それはないけど、オオカミのことはたくさんテレビで聞くし、アメリカやロシアのオオカミのことも聞くし、本でも言われているじゃないか。どっちにしても、俺らは夜、一人じゃ歩かないしさ。それに、あんたがたが怖がらないのは・・・あんたがたは町の人間じゃないか。知らないからさ。」

そこに同席した一人の羊飼いは、これらの男たちがそれぞれわずかに所有するヒツジを朝引き取りに行って、晩に山から連れ戻す仕事をしていた。彼だけは、自分も夜道を歩く、と言った。「オオカミが怖いかって?ぜんぜんさ(ノー・マイ)」


オオカミに関する知識も経験もない住民は怖がり、経験のある羊飼いは「ノー・マイ」という。

世界中どこでも同じようだ。


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