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世界のオオカミ保護政策

2015年1月22日 (木)

Dr. Wolf  D・ミッチ博士来日決定!【オオカミシンポ2015:復活と保護】

2015年、日本オオカミ協会は、オオカミの世界の第一人者、D・ミッチ博士を招聘し、全国でシンポジウムを展開します。


日本オオカミ協会ホームページ

http://www.japan-wolf.org/

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2013年5月18日 (土)

カナダ・オンタリオ州のオオカミ保護政策への転換

カナダは、オオカミの生息数が多いところだが、ただ野放しにしているわけではなく、ある時期に昔からのオオカミ根絶政策から保護に転じている。

アメリカ合衆国と同様のオオカミ捕獲報奨金制度が1793年から1972年まで継続していた。その後狩猟獣として、シカと同様狩猟頭数が管理されていた。さらに政策転換が起きたのが90年代である。オンタリオ州自然資源省がオオカミに関するレビューを作成したのが90年代半ば、その後その提言に沿って政策が転換され、2004年を最後にアルゴンキン州立公園周辺のオオカミ・コヨーテ猟が永遠に停止された。


その保護政策への転換は、最新の情報に基づいている。

「BACKGROUNDER ON WOLF CONSERVATION IN ONTARIO」

http://www.web2.mnr.gov.on.ca/mnr/ebr/wolves/backgrounder.pdf

にその背景が詳細に記されている。

その中で

・社会的側面

・生態的側面

からオオカミの重要性を解説している項目がある。



●社会的重要性

オオカミは、ヨーロッパ人移住者から怖れられ、迫害された。人間はオオカミの生息地に侵入し、続いて人間とオオカミの摩擦が起き、結果としてオオカミは狩猟獣の競争者、耕地開拓の邪魔者とみなされた。

オンタリオ州では、地方政府が報奨金による根絶政策を進めた。

オオカミに対する市民の見方は、彼らの生態系での役割とこれら捕食者の本質的な価値に対する敬意が増すことによって、最近10年で変化した。

最も最近では、北アメリカでのハイイロオオカミ、東部オオカミの現状への市民の関心が増してきた。オンタリオも例外ではない。これらの関心は、それだけで観点の範囲を明らかにしている。一つの見方は、オオカミの頭数が、密猟等により差し迫った危機にあること、根絶を止めるために、即座に、完全な保護が必要であることである。

もう一つの観点は、オオカミの頭数が増えることによって、野生動物や家畜への見過ごしがたい被害が起きるかもしれないことである。オンタリオ州のオオカミの頭数の現状に関する意見は、比較調査の不足も含めて限定された情報に基づいている。しかし、最近の市民のこれらの種への関心の高まりは明らかである。

●生態的重要性

捕食者としてのオオカミは、現代の科学でも把握しきれない多様な相互作用を通じて生態系に影響を及ぼし、健全な生態系を構成する絶対必要な部分であると認識されている。

オオカミは大型哺乳類の頂点捕食者であり、これらの種に直接影響を及ぼす。しかしその行動はまた、他の生態系構成員とプロセスに対してもより間接的、簡単には認識できないやり方で影響している。

デイビッド・ミッチ、世界のオオカミ研究者の中でも最も認められている、がオオカミの直接的な生態系への影響と認められている主な項目を挙げている。



①下位の獲物動物を捕食する

②獲物の生息数の限界をコントロールする

③獲物の再生産への刺激

④スカベンジャーの食物を増やす

⑤獲物動物以外の動物の捕食



ただし、オオカミ研究者のミッチとボイターニは、これら生態的な効果は主にプラスとして働く傾向があるけれども、科学は生態系内の多くのカスケード効果を本当には理解できてはいない、プラスとマイナスの効果の意味は人間の価値判断によるものであるから生態系そのものがそう判断するものとは異なると言っている。

認められているオオカミの間接的な効果は、コヨーテの頭数が減少したことであり、直接的な効果はオオカミの捕食によって有蹄類が減ったことである。